保管しておいたエナメルバッグをや財布を使おうと思ったら、なんだかベタベタしている・・・なんてことありませんか?
実はエナメルは、マメにお手入れをしないとトラブルが起きてしまう素材です。
ベタベタしたり傷ついてしまったら、完全には元に戻すことができなくなってしまいます。
そこで今回は、エナメル素材のバックやカバンのお手入れの仕方と汚れやベタつきなどのトラブルの対処法を調べてみました。
エナメルバッグや財布のお手入れの仕方
エナメル素材のバッグや財布は、エナメル専用のクリームやローションで定期的に磨きましょう。
定期的にお手入れすることで、汚れを落とすだけではなく、光や熱などによる変色や乾燥によるひび割れを防ぎ、エナメルの光沢感を保つことができます。
お手入れは必ずエナメル専用のクリームやローションを使用してください。
革製品用のもので代用しようとすると、エナメルの表面の特殊コーティングが剥がれて光沢がなくなってしまうこともあるので注意してくださいね。
また、防水スプレーはシミの原因になりますのでエナメルには厳禁です。
エナメル素材は比較的水に強いですが、ヒビ割れしやすいので、濡れてしまった場合は水気を取って風通しのよいところで乾燥させましょう。
エナメルのべたつきなどのトラブル対処法
■エナメルがベタベタしている
エナメルバッグを久しぶりに使おうとしたら、表面がベタベタしていた・・・ということがありますよね。
エナメルは皮革の表面をウレタン樹脂で覆っている素材です。
ベタベタしているのは、エナメル表面のウレタン樹脂が暑さ湿気・酸化などで傷んで溶けてしまっているからなんです。
溶けてしまったエナメルは、残念ながら完全に元に戻すことはできません。
溶け方が軽度の場合は、エナメル専用のクリーナーで磨けば、べたつきを解消してエナメルの輝きを取り戻すことができます。
しかし、エナメルの傷みがひどいときは、完全にベタベタを取り除くことはできないかもしれません。
■エナメルバッグや財布の表面にゴミがついた
エナメルは表面にほこりや指紋などが付きやすい素材です。
長い間お手入れをしないと、エナメルに付いたほこりやゴミが取れなくなってしまうこともあります。
付着したゴミを無理に剥がそうするとエナメル表面の樹脂を傷めてしまいます。
そのため、しっかりくっついてしまったゴミは、エナメル専用クリーナーやローションで十分に湿らせてから、ゆっくりと取り除きましょう。
■エナメルにカビが生えた
エナメル表面が曇って白い点々ができてしまったら、それはカビかもしれません。
バッグや財布にカビを発見したら、エナメル専用のクリーナーでカビの部分を何度も根気よく拭いて落としましょう。
カビが浮き出てこなくなったら、陰干しにしてしっかり乾かします。
お手入れをしているとき同じ布で拭くとカビ菌を広げてしまうことになるので、布はこまめに交換してください。
■エナメルが黄ばんでしまった
淡い色のエナメルは、いつの間にか黄ばんでしまうことがあります。
エナメルは素材自体が酸化したり、防虫剤や除湿剤、紫外線や蛍光灯の光などの影響で、いつの間にか黄ばんで変色してしまうことがあるのです。
エナメルが一度黄ばんで変色してしまったら、残念ですが元に戻すことはできません。
エナメル専用のクリーナーで磨くと多少はよくなりますが、完全には戻すことは難しいかもしれません。
エナメルバッグや財布の傷の補修は?
エナメルは皮革の表面をウレタン樹脂で覆っている素材なので、キズやひび割れてしまった場合の補色・補修は基本的にはできません。
しかし、ちょっとしたキズや剥がれなら、バッグや財布と同じ色のマジックやマニキュアなどを塗れば目立たなくさせることができます。
※レザーマニキュアは基本的にはエナメル革には使用不可なので、使用する際は目立たないところで試してみてからにして下さい。
私はエナメル靴の補修で使用したことがありますが、傷がかなり目立たなくなりましたよ。
関連記事 エナメル靴の傷をレザーマニキュアで補修してみた
エナメルの汚れの落とし方
気を付けて使用していても、いつの間にか汚れはついてしまうもの。
エナメル表面の汚れは落とせることがありますが、内部まで染み込んだ汚れは落とせなくなってしまうので注意しましょう。
エナメルバッグや財布の汚れに気が付いたら、なるべく早めに対処することが大切です。
普段のお手入れで使用しているクリーナーで磨いても落ちない汚れは、以下の方法で落とせる場合がありますので試してみてください。
■消しゴム
エナメル表面のちょっとした汚れなら、消しゴムで擦ると落とせる場合があります。
■メラミンスポンジ
メラミンスポンジに水をたっぷりふくませてから、軽く擦ることで汚れが落ちることがあります。
ただし、強く擦るとキズがつくことがあるので注意してください。
■消毒用エタノール
コットンなどに消毒用エタノールを含ませて拭き取ることで汚れを落とすことができます。
■除光液
除光液で拭き取ることでもエナメルについた汚れを落とすことができます。
※消毒用エタノールや除光液は、色落ちしたり傷んでしまうこともあるので、使用するときは目立たないところで試してからにしましょう。
エナメルバッグや財布の保管方法
エナメル素材は暑さや熱に強くないため、保管場所の温度が高いとエナメル表面の樹脂が溶けてベタベタになってしまう原因になります。
寒さにも強くないため、湿度が低すぎると乾燥してヒビ割れてしまうこともあります。
そのため、エナメルバッグや財布は、夏は涼しく冬は寒くないところで、適切な温度と湿度の通気性のよい場所に保管しなければなりません。
また、エナメルの性質上、除湿剤・防虫剤等と一緒に保管すると、エナメル表面が劣化することがあるので注意しましょう。
ほかの皮革製品やビニール製品等と触れ合った状態は、色移りやくっついてしまう原因になります。
そのため、通気性のよい不織布の袋などに入れて保管し、定期的にエナメルの状態を確認しましょう。
関連記事 エナメル靴のお手入れの仕方 傷や剥がれの補修方法や汚れの落とし方
おわりに
エナメルは結婚式などのフォーマルなシーンに活躍できるので、一つは持っておきたいアイテムですよね。
普段使いしないエナメルバッグや財布は、季節の変わり目などに定期的に状態をチェックして、トラブルを回避するためにお手入れをしましょう。
マメなお手入れこそがエナメルを長持ちさせるためのコツですよ。