ウールのセーターを自宅で洗濯したら、縮んでしまった・・・なんてことありませんか?
ゆったり着れてたセーターが、洗濯後にはピッタリになってしまったり、腕が短くなっていたり・・・💦
ウールはその素材の性質から多少縮んでしまうことは仕方のないことです。
しかし、縮んだからと言ってすぐにセーターを捨ててしまうのはもったいないですよね。
そこで今回は、セーターを洗濯して縮んでしまう理由と縮んだセーターを元に戻す方法を調べてみました。
セーターを洗濯すると縮む理由は?
セーターの表面は、ウロコ状のスケールというものに覆われています。
セーターを洗濯すると縮んでしまうのは、ウール表面のスケールが洗濯した時の摩擦で絡み合い、元に戻らなくなってしまうのが原因です。
セーターのスケールは普段閉じているのですが、水に濡れると膨張して開いてしまいます。
水で濡れて開いたスケール同士が洗濯時の摩擦によって絡まってしまうと、セーターが乾いてスケールが閉じたとしてもスケール同士が絡まったままになってしまうのです。
ウールが縮んでしまった状態をフエルト化といい、フエルト化したセーターは元に戻せなくなってしまうので早めに対処することが大切です。
縮んだセーターを戻す方法は?
縮んでしまったセーターを戻すには、以下の方法を試してみてください。
ただし、セーターの縮みが完全に元に戻るわけではないので、その点は注意してくださいね。
縮んでしまったウールを戻すには、絡まったスケールを解かなくてはいけません。
スケールは髪の毛とよく似た性質をもっているため、スケールの絡みを解くにはトリートメントが有効です。
ただし、トリートメントならどれでも良いというわけではなく、アモジメチコン(ジメチコン)というシリコン素材が入っているものを使用してください。
製品の裏側に記載されている成分表を見れば、アモジメチコンが配合されているかどうかわかりますので確認してみてくださいね。
- 洗面器やバケツに30℃以下のお湯を入れ、トリートメントを適量溶かす
- 縮んでしまったセーターをお湯に浸け、セーターの全体を優しく伸ばしていく
- そのまま30分程度放置する
- セーターを軽く絞ってバスタオルで水分をふき取るか、洗濯機で脱水(1分弱)する
- 形を整えて陰干しをする
スチームアイロンを使って縮んだセーターを伸ばす方法もあります。
- 縮んだセーターにアイロンのスチームをタップリあてる
- 上下左右に縮んだセーターを伸ばす
- 何度か繰り返し、セーターが充分伸びたら形を整えて乾かす
セーターを縮ませない洗濯の仕方は?
ウールのセーターを縮ませないようにするには、洗濯で水に濡れて開いたスケール同士を絡ませないようにしなければなりません。
そのため、セーターの洗濯表示に水洗い不可のドライマークがついている場合は、ドライクリーニングに出しましょう。
ドライクリーニングは水を使わないため、スケールが開いて絡むことはありませんよ。
自宅で洗濯する場合は、極力セーターに力を加えないようにして洗います。
セーターは濡れただけではほとんど縮みませんが、そこに摩擦などが加わり開いたスケールが絡まることで縮んでしまいます。
そのため、セーターは洗濯機で洗うのではなく、つけ置き洗いをして軽く絞ってから平干しにするようにすると縮みを最小限に防げます。
スケールは熱を加えると開いて絡まりやすくなるので、洗濯時の水温は30℃くらいまでにしてください。
また、洗剤はエマールやアクロンなどのおしゃれ着洗い用の中性洗剤を使用してくださいね。
- バケツや桶に30℃以下の水を入れ、おしゃれ着洗い用の中性洗剤を適量入れる
- その中にセーターを入れ、やさしく押し洗いをする
- セーターを丸めて軽く押して絞り、2回程度すすぎをする
- 洗濯機で30秒~1分脱水をする
- セーターのしわなどを伸ばし、日陰で平干しにして乾かす
セーターを洗濯機で洗いたいときは、必ず手洗いモードやドライモードで洗うようにしましょう。
おわりに
素材にウールが入っているセーターは洗濯すると縮みやすいので、なるべくスケールが絡まないように力を加えないようにして洗いましょう。
もし、洗濯でセーターが縮んでしまった時は、トリートメントまたはスチームアイロンを使って伸ばしてみてくださいね。