スーツを着ていると、いつの間にか肘やお尻の部分などがテカテカ光ってしまうことはありませんか?
スーツがテカっていると、見た目にもみっともない気がしますよね。
テカってしまったスーツは、もう寿命なのでしょうか?
そこで今回は、スーツのテカリの原因や寿命、テカリの取り方や防止策をまとめてみました。
スーツはテカると寿命なの?
スーツを着ていれば、テカリを避けることはできません。
なぜなら、スーツがテカる主な原因は摩擦や圧力だからです。
スーツを着て座ったり肘をついたりすると、その動きによって、いろいろな摩擦や圧力がスーツにかかっています。
そうすると、スーツの生地の繊維がつぶれて表面がツルツルになってしまい、光が当たると反射してテカリを生じてしまうのです。
スーツがテカってくると「もう寿命かな?」と思うかもしれませんが、スーツのテカリは、お手入れをすることである程度目立たなくさせることが可能です。
一般的なスーツの寿命は、夏物で3年、冬物で4年程度と言われています。
もちろん、着用頻度やお手入れの次第では、もっと長く着られるものもありますし、寿命が短くなる場合もあります。
そのため、スーツの寿命を長くするためには、日ごろのお手入れが大事になってくるのです。
スーツのテカリの直し方
スーツのテカリは着ることで発生するため、完全に解消することはできませんが、きちんとケアすることである程度目立たなくさせることはできます。
■ブラッシングをする
スーツのテカりが軽いものであれば、洋服ブラシでブラッシングするだけで解消できます。
圧力や摩擦によって潰れてしまった生地の繊維をブラッシングで起こせば、光を反射しなくなるため、テカリを解消することができるのです。
スーツをブラッシングをするときは、繊維を起こすように繊維の向きと逆方向に行いましょう。
強くブラッシングするとスーツの生地を傷めてしまうので、優しく行うのがポイントです。
■スチームアイロンの蒸気をあてる
ブラッシングだけでは解消しないスーツのテカリは、スチームアイロンの蒸気で直しましょう。
スーツの素材としてよく使われるウールは、スケールというウロコ状のヒダがあり、水分を吸収したり放出したりする性質があります。
その性質を利用し、スチームアイロンの蒸気をかけて潰れてしまったスケールを起こして元に戻すことで、テカリを直すことができるのです。
- まずは、ブラッシングをしてスーツの繊維を立たせます。
- スーツのテカりの部分に綿のタオルなどで当て布をして、アイロンを浮かせながらスチームをかけます。
- スーツがしっとりするくらいスチームを十分にかけましょう。
このとき、スーツにアイロンがあたるとテカリがひどくなるので、必ずスチームだけを当てるようにしてくださいね。 - 陰干しにしてしっかりスーツを乾燥させましょう。
■アンモニア水を使用する
少し手間がかかりますが、スチームアイロンでも直らない場合は、アンモニアを使用することでテカリを直すことができます。
アンモニアには膨張作用があるため、その作用で潰れてしまったスケールを元に戻し、テカリを解消するのです。
アンモニアはあまり馴染みがないと思いますが、薬局などに売っているので簡単に入手できます。
【第3類医薬品】健栄製薬 日本薬局方 アンモニア水(50mL)【ケンエー】
独特のニオイがありますが、アンモニアは揮発性が高いので、しばらく放置しておけば臭いが取れます。
ニオイが気になるときは、マスクをしたり、換気をしながら行うようにしてくださいね。
また、スーツの生地によっては色落ちをする可能性もあるので、アンモニアを使用する際はスーツの裏など目立たない場所で試してから行いましょう。
- スプレー容器に水200mlに対しアンモニア15mlを入れて、アンモニア水を作ります。
- スーツのテカりが気になる部分に、しっとりするくらいアンモニア水をスプレーしましょう。
- スーツに当て布をして、アイロン(低~中に設定)をかけます。
このとき、スーツの繊維が潰れないように軽くアイロンをあてるようにしましょう。
アンモニアのニオイがなくなったらアイロンがけは終了です。 - スーツをブラッシングをして、陰干しでしっかり乾かしましょう。
■メラミンスポンジで擦る
メラニンスポンジを使用する方法もあります。
テカリ部分にメラニンスポンジを一定方向に軽く擦ると、スーツの繊維がケバ立ちます。
その後、メラミンスポンジで擦った方向と反対方向にブラッシングすれば、スーツの繊維が立つのでテカリが目立たなくなるんです。
しかし、メラニンスポンジで擦るということは、スーツの繊維を傷つけることになるので、擦りすぎには注意してくださいね。
スーツのテカリの防止策は?
スーツのテカりを防ぐためには、スーツにかかる摩擦や圧力を減らすことが大切です。
また、テカリが目立たない色のスーツを選ぶというのも一つの手ですよ。
■着るたびにブラッシングをする
着ている時の摩擦や圧力で、スーツの生地の繊維が潰れてしまうことがテカリの原因です。
そのため、1日着たスーツは洋服ブラシでブラッシングをして、潰れた繊維を立たせてテカリを防ぎましょう。
■スーツ用のハンガーを利用する
スーツにハンガーにかけるときは、必ずスーツ用のハンガーを利用しましょう。
スーツに合わないサイズのハンガーは、余計な摩擦がかかるためテカりの原因になります。
連続して同じスーツを着てしまうと、スーツにかかる摩擦や圧力が多くなるため、テカリが発生しやすくなってしまいます。
同じスーツを連続で着るのは避け、1日着たスーツは少なくとも1日は休ませるようにしましょう。
■明るい色のスーツを選ぶ
スーツのテカリが目立ちやすい色は、黒や紺などの濃い色です。
反対に、グレーなどの淡い色は、テカリが目立ちにくいとされています。
そのため、スーツのテカリが気になるときは、濃い色ではなく、明るめの色のスーツを選んで購入するのがオススメです。
おわりに
スーツがテカっていると、くたびれが印象を与えてしまうので、着ているのが恥ずかしくなってしまいますよね。
テカリを予防するためにも、スーツは着たら必ずブラッシングをしておきましょう。
洋服ブラシがないときは歯ブラシでも代用できすので、テカリそうな部分だけでもブラッシングしておくのがオススメです。
テカリが直せなくなってきたら、そのときはスーツの寿命です。
スーツの寿命を伸ばすためにも日ごろからきちんとお手入れをして、スーツのテカリを防ぐようにしてくださいね。