日焼け止めは正しく塗らないと「紫外線を防ぐ」という効果を充分に発揮することができません。
しっかり日焼け止めを塗って紫外線対策をしているのに日焼けしてしまうのは、正しく塗れていないからかもしれません。
そこで今回は、日焼け止めのSPFやPAの意味と正しい塗り方をご紹介します。
日焼け止めのSPFやPAの意味
紫外線には「UV–A」「UV–B」「UV–C」の3つのタイプがあります。
紫外線の大部分はを占めるのが「UV–A」で、波長が長く、肌の奥まで届く。
ハリ・シワ・たるみなどの皮膚そのものの劣化を促す。
■UV–B
刺激が強く、日焼けによる炎症を引き起こし、シミの原因になるメラニン生成を促す。
■UV–C
最も刺激が強く危険だが、ほとんど地上には届かない。
紫外線対策で問題となるのは「UV–A」「UV–B」です。
日焼け止め化粧品には「SPF」と「PA」という文字が書いてありますよね。
SPF(Sun Protection Factor)は、主にどのくらいUV-Bをカットする働きがあるかを表しています。
SPF1は素肌の状態をさしているので、SPF30であれば、素肌の状態の30倍日焼けを起こさないという意味になります。
日本人の肌は、約20分の紫外線を浴びると日焼けが始まると言われています。
日焼けが始まる20分をSPF1とすると、SPF30の場合は、
SPF30×20分=600分
つまり理論上では、SPF30の日焼け止めを塗った場合、600分の間は肌が日焼けをするのを防ぐことができるということになります。
PA(Protection Grade of UV-A)は、UV-Aに対する日焼け止めの効果を示すものです。
PAは「PA+」~「PA++++」までの表記がありますが、+が多いほど効果は高くなります。
SPFとPAの強さは連動していることが多いので、SPF値が高ければ、PAの+の数も多くなっています。
日焼け止めの効果的な塗り方
日焼け止めの化粧品は、SPFやPAの数値が高いものを選べばいいというわけではありません。
なぜなら、SPFやPA値が高いものほど肌に負担がかかってしまうからです。
スポーツや屋外でのレジャーなどでは、SPF50やPA++++などの日焼け止めをタップリ使う必要がありますが、日常生活レベルではSPF20程度の日焼け止めで十分です。
日焼け止めを塗る時に一番重要なポイントは、日焼け止めを塗る量です。
ほとんどの日焼け止めには使用方法として
- 充分な量をお肌にムラなくのばしてください
- 使用量が少ないと紫外線防止効果が得られにくくなります
- こまめにつけ直してください
と書かれていますね。
日焼け止めの効果を充分に発揮するには、かなりの量の日焼け止めをタップリ塗る必要があります。
日焼け止めはベタつきや白浮きが気になるので、多分ほとんどの人は正しい使用量を使っていません。
本来の使用量の半分しか使っていなかったら、たとえSPF50の日焼け止めを塗っていてもSPF25の効果しか発揮できません。
日焼け止めをちゃんと塗っているのに日焼けしてしまうのは、日焼け止めの塗る量が少ないことが多いのです。
日焼け止めの紫外線防止効果は、紫外線の強さや時間帯などでも多少違いがあります。
理論上は紫外線防止効果がある時間帯でも、汗をかいたり、擦ってしまったり、皮脂でテカって化粧崩れしたりすると、日焼け止めの効果はどんどん失われてしまいます。
紫外線を防ぐ効果を最大限発揮するためには、2~3時間おきに日焼け止めを塗り直す必要があるのです。
おわりに
日焼け止めの効果を充分発揮するためには「日焼け止めを肌にタップリ塗ること」「こまめに塗り直すこと」が大切です。
日常生活ではSPFやPAの値が高い日焼け止めは肌の負担になるので、SPF20程度の日焼け止めを正しく塗って、しっかり紫外線対策をしましょう。