じゃがいも 芽 毒

 

じゃがいもは料理に使う出番が多いので、ストックしている家庭も多いですよね。

我が家にもストックしているじゃがいもがありますが、保存しておいたじゃがいもを使おうとしたら、「芽が生えていた・・・」なんてことありませんか?

 

じゃがいもの芽や緑になった部分には毒があるといわれているので、芽が生えたり緑がかったじゃがいもはどうしたらいいのか悩みますよね。

そこで今回は、じゃがいもの芽が生えた時の対処法を紹介します。

 




じゃがいもに芽が生えたら食べてはいけない理由は?

「じゃがいもの芽には毒があるから食べてはいけない」とよくいいますよね。

でも、実際にどの程度の毒なのか?

じゃがいもの毒なんて大したことなさそうな気がするので、よくわからないと思います。

 

じゃがいもの芽に含まれている毒は、ソラニンとチャコニンいう天然毒素です。

実は、じゃがいも100 gあたり約7.5 ㎎のソラニンやチャコニンを含んでいて、そのほとんどが皮の周辺にあるんです。

 

このソラニンやチャコニンは、体重50㎏の人の場合、50㎎摂取すると中毒を起こし、150㎎~300㎎を摂取すると死に至る可能性があるといわれています。

 

恐ろしいですよね・・・。

 

また、明るいところに置いておくと、じゃがいもの皮が緑色になってしまいますよね。

ソラニンやチャコニンは、緑色になった皮の部分に多く含まれているので気をつけてください。

 

ソラニンやチャコニンの中毒症状としては、吐き気やおう吐、下痢、腹痛、頭痛、めまいなどがあります。

重症化すると、眠気や無気力感、錯乱、衰弱などの神経症状や視覚障害が起きることもあります。

じゃがいもの毒の取り除き方

じゃがいも 芽 毒

じゃがいもの芽や緑色になった皮には天然毒素が多く含まれていますが、きちんと処理すれば何も問題なく食べる事ができるので安心してください。

 

じゃがいものソラニンとチャコニンを取り除くには、しっかりとじゃがいもの芽と皮を取り除くのが一番安全です。

なので、じゃがいもの芽の部分は、えぐるように取り除き、緑色になった皮の部分は厚く剥くようにしましょう。

 

芽が生えたじゃがいもは、まわりの皮にも毒素が含まれる可能性があるので、まわりの皮も厚めに剥いてくださいね。

じゃがいもは皮のまま調理する人もいますが、芽などが生えてなくても取り除いた方が安心ですよ。

 

ソラニンは水に分解されやすいので、調理前にじゃがいもを水にさらすのも有効です。

ですが安全面を考えると、きちんとじゃがいもの芽と緑色の皮は取り除いてくださいね。

 

ソラニンやチャコニンは、加熱してもなくなりません

高温の油で揚げれば少しは量を減らすことは出来ますが、完全にはなくなりませんので注意してくださいね。

 

じゃがいもの芽や緑色の皮をきちんと取れば安心して食べる事ができますが、小さなお子さんには食べさせないようにしてください。

きれいに取り除いたつもりでも、じゃがいもの毒がわずかに残っている可能性があるからです。

大人なら問題ありませんが、小さい子では少量のじゃがいもの毒でも中毒を起こしてしまうことがあるので注意してくださいね。




じゃがいもの保存方法

じゃがいもをストックするときは、天然毒素を増やさないためにも保存方法を見直してみましょう。

 

じゃがいもは冷蔵庫には入れず、風通しの良い冷暗所に置いてください

直射日光や光があたるとじゃがいもの皮が緑色になり、天然毒素が増えてしまうので気を付けてくださいね。

 

ですが、そのまま保存しているとじゃがいもに芽がすぐ生えてしまいます。

じゃがいもと一緒にリンゴを入れて保存すると、リンゴに含まれる成分がじゃがいもの発芽を抑えてくれるのでオススメです。

 

冷蔵庫に入れる場合は、スーパーなどの袋に新聞紙を二重にして敷き詰め、じゃがいもを入れたら口をしっかりと縛って野菜室へ入れましょう。

もし、新聞紙が濡れてしまったら、その時は新聞紙を交換して下さい。

じゃがいもをそのまま野菜室へ入れると、低温障害を引き起こしてフニャフニャになってしまいます。

ですが、新聞をいれることで、じゃがいもに適した温度を保つことが出来るんですよ。

 

ただし、じゃがいもを冷蔵保存する場合には注意してほしい点があります。

それは、冷蔵保存したじゃがいもは、揚げ物などの高温調理には使用しないことです。

 

実は冷蔵保存したじゃがいもは、成分の一部が糖に変化し、この糖とアミノ酸が反応してアクリルアミドという発がん性物質ができてしまうのです・・・!

なので、フライドポテトのような油で揚げる食べ物を作るときは、冷蔵保存していないじゃがいもを使用しましょう。

 

冷蔵保存したじゃがいもでも、煮たり蒸したりする分にはアクリルアミドは発生しないので安心して使用してくださいね。

 

おわりに

家庭菜園で作られたじゃがいもは、とくにソラニンやチャコニンが生成されやすいようなので注意が必要です。

 

我が家では、親が家庭菜園をしているので、毎年大量のじゃがいもをもらいます。

でもすぐ芽が生えて困っていたんですよね・・・。

 

じゃがいもの芽を生えさせないように今までは冷蔵庫で保存していましたが、冷蔵保存したじゃがいもは高温調理で発がん性物質が出来てしまうなんて知りませんでした・・・。

よく「じゃがいもは冷蔵庫で保存するな」と親に言われていたのですが、きちんとした理由があったんですね。

 

調理のたびにじゃがいもの芽や皮をしっかり取るのは面倒かもしれませんが、健康のためにもきちんと取るようにしましょう。

 

また、じゃがいもの保存方法も見直してみてくださいね。

ストックして芽が生えるのが心配なら、その都度じゃがいもを購入する方が安心ですよ。